遠野猟友会 多田 友和
去る令和元年9月29日、大阪総合射撃場において開催された「一般社団法人大日本猟友会 法人設立80周年記念安全狩猟射撃全国大会」において岩手県チームが優勝しました!
大変遅くなりましたが、日頃私たちの活動を支えて下さる皆さまと猟友の皆さまへの感謝の気持ちをこめて、全国大会参加という貴重な経験について、ここでご報告させて頂きます。
15年ぶりの全国大会への切符を手にしたのは令和元年7月28日に宮古指定射撃場において開催された「公益社団法人岩手県猟友会 安全狩猟射撃大会」でした。岩手県各地区猟友会の精鋭たちが集い、他地区の猟友と和気あいあい交流をしながらもラウンドが始まると真剣勝負。前日の雨の湿気が残るうだる暑さの中、最後まで集中力を持続させるのは至難の業でした。
結果は、私の所属する遠野猟友会が団体優勝、そして幸運にも私は(65才以下の部)個人優勝することができました。閉会式の直前に全国大会参加の可否を確認され、盛岡猟友会所属 佐々木正さん、同所属 山本祐子さんとともに「チーム岩手」として全国大会に出場することになりました。
その後は全国大会へ向けた射撃練習だけではなく、猟友会大会ならではの銃の安全な保持・携帯・操作技術やマナーなどを再確認しながら練習し、あっという間に全国大会前日の朝を迎えました。 岩手県猟友会副会長藤澤富男さん、同佐々木實行さん、岩手県猟友会事務局 鈴木崇謙さんと選手3名が花巻空港に集合し、いざ6名で出発!移動の道中はチームの結束力を高めつつ楽しく移動し、大阪に到着。9月の後半とはいえ大阪は暑い!今回は射撃場の都合で前日練習が出来ないことに加え、この暑さ。大会当日の天気と気温が気になりながらも宿泊場所に向かったことを覚えています。
全国の参加選手が宿泊したのは「スターゲイトホテル関西エアポート」でした。とても豪華なホテルです。銃を管理するために各階に警備員が配置されて物々しい雰囲気はあるものの、大きな射撃大会を開催する主催者が負う、目には見えない多大な苦労を実感しました。
前夜祭では久しぶりの開催を祝う佐々木洋平会長のお言葉を頂戴し、やや長めで少し混乱のあった大会ルール説明(料理を目の前にしながらの約30分間…)を乗り越え、同じテーブルについた隣県チームとの交流を楽しみながら美味しいコース料理を頂きました。少し飲み過ぎた感はありながらもチーム岩手の鋭気を養って大会当日に備えました。
いよいよ大会当日。早朝5時50分にホテルを出発し、20分ほどで大阪総合射撃場に到着。射場入口には大きな歓迎アーチが設置され、選手待機場所のテントが並んでいます。コンパクトながらもきれいに整備された射撃場です。それにしても暑い!早朝なのに この暑さは思いやられるな…と思う暇もなく7時から射撃開始です。
全国から131名の選手(Aクラス(66歳以上)47名・Bクラス(65歳以下)47名・レディース37名)が参加し、10mトラップ20枚、5mダブルトラップ40枚、スキーと20枚、ラビット20枚、合計100枚での競技でしたが、あまり待ち時間もなく、テントに戻るたびにチーム岩手の仲間と一喜一憂しながらも無事に射撃終了となりました。日頃の練習の成果を発揮できたかどうかは分かりませんが、「まずは全国大会をやりきった!」という満足感はありました。
15時ころになり、続々と射撃終了の射団が増えて行きます。同行した藤澤さん、實行さん、鈴木さんが選手3人よりもソワソワし始めます。「岩手が優勝するかも!」そんなヒソヒソ話も聞こえてきましたが、全ての射団が終わらないとこればっかりは分かりません。糠喜びとならないよう、選手以外のソワソワしている3人も小さな声で話をしながら残りの射団の結果を見守ります。
そしてついに最終結果がモニターに映し出されました!なんと岩手県は団体優勝!同点の埼玉県を抑えての優勝でした。選手3人はもちろんですが、それ以上に同行した3人が大喜び!そして大日本猟友会会長 岩手県猟友会会長 佐々木洋平さんも、もちろん大喜びです。15年ぶりの全国大会、さらに法人設立80周年記念大会で、会長の御膝下である岩手県が優勝したのですから本当に嬉しかったことと思います。選手全員に対し「お疲れ様!ありがとう!」と声をかけて下さいました。
団体では岩手県優勝。個人の部においても、
佐々木正さんはAクラスで6位、山本祐子さんはレディースで5位、私はBクラスで1位となり、選手全員が入賞するという素晴らしい結果となりました。
佐々木洋平会長を含めたチーム岩手の表彰式での誇らしげな表情は忘れられません。奇しくも翌日は私の誕生日だったこともあり、その晩の祝勝会が大盛り上がりであったことは言うまでもありません。
余談ですが、大会前日の空き時間に藤澤さんと鈴木さんは神社で必勝祈願をして下さったそうです。今回の優勝は、その必勝祈願と皆さんからの応援によるものだと思います。暑い中、私たち選手を支え、後ろから熱い応援をして下さり、共に戦って下さった事に心から感謝いたします。
また、日頃から共に活動している猟友の皆さま、射撃練習を支えて下さる各射場の皆さま、岩手県猟友会、各地区猟友会、そして今大会主催の大日本猟友会、運営で尽力された大阪府猟友会の皆さまに心から御礼申し上げます。
今回、大変貴重な経験をさせて頂いたこと、そして岩手県猟友会の活動に貢献できたことを誇りに思い、岩手県が狩猟においても射撃においても強豪チームであると全国から一目置かれる存在となるよう、今後も猟友の皆さんと切磋琢磨を続けたいと思います。